2016年11月09日

ぴあにしもコンサート 私たちはジャズで繋がっている

11月5日 ぴあにしも Epilogue for the Next
41年間川崎に根を下ろしてきたぴあにしもが今年一杯で移転のため今の場所とお別れ。その記念のコンサート。
自らがボーカリストでもあるオーナーの杉山いちこさん。自分の好きな音楽、好きなお料理、お酒。ずっとそれにこだわって続ける姿をかれこれ20年近く、間近で見せて頂いた。

ジャズライブハウスを自分の思い描くブッキングで続けるのは容易ではない。お客さんの数だけ考えたら場所貸しをしたほうがずっと楽だし、効率もいい。でもそうすると「このお店なら、この人のブッキングならきっと素敵な音楽に出会えるだろう」という信頼感は薄れちゃう。
いちこさんは長くやってきたからこそ滲みでる音楽の魅力にずっとこだわったブッキングをしていたから、10年、20年、ずっと出演しているミュージシャンがたくさんいる。
私と海ちゃんも本当に長い間、演奏させてもらってきた。満員の日も閑古鳥のなく日も、最後に美味しいビールと笑顔で送り出してくれたぴあにしも。

彼女が記念のコンサートの〆はなっちゃんのニューオリンズジャズで、と言ってくださったことはホントに嬉しかった。私の音楽を信じてくれる人がいる、って凄いことなのだから。

同時に、当日は一緒に出演するミュージシャンの音が聴けるのが何より楽しみだった。
いちこさんは自分の好きな音楽を聴いてもらうために黙々とチケットを売り、自らステージに立った。

300人ほどのホール、店長の友人がこの日のために描いたアートがステージの背景を凛とした空気で彩っている。2階席で聴くピアノの音は身震いするほど美しかった。古いけど、いいホールだったなあ。

特に高田ひろ子さん(p)のトリオで演奏された安カ川大樹さん(b)の「KAKEROMA」という曲がそれはきれいなメロディーで、今も寝る前に目をつぶると耳の奥に流れてくる。

「Spain」を鼻歌のように楽しくコーラスしてしまうa.i 、本番のステージは袖でしか聞けなかったけれど、印象的なメロディーを聞かせる進藤陽吾さん(p)のグループ。思いの滲み出るいちこさんのボーカル。

そしてトリのSoul Food Cafe。それまで夢心地で聴いていた表情がはじけるような笑顔に変わって、手を叩き、声を上げる。ジャズってこんなにいろんな表情を聴く人にさせるものなのだ。

出演していたミュージシャンもみな2階席から聞いてくれた。「息の合ったアンサンブル、譜面なんか見ない、ブルースフィーリング溢れる骨太のジャズ」 あれだけ美しい音を紡いでいたミュージシャンからこんなこと言ってもらったらそりゃあ素直に嬉しいですわ。やっぱりいいメンバーなのよ、Soul Food Cafe。

「こうやって僕らの音楽を紹介してくれようとするいちこさんが本当にありがたい」
口をそろえて語る出演者達が、それぞれのジャズを心の底から空間に解き放った時間。

ジャズはゆっくり作られ、ゆっくり染み込み、そして心を繋いでいくのですね。
その時間を作ってくれたいちこさんご夫婦、ぴあにしもの店長、いちこさんを支えているスタッフや生徒さんの存在に心から感謝の宝石箱みたいな一日でした。
打ち上げのお酒が本当に美味しかった。
posted by Alligator Natsuko at 03:17| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | live | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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