2018年03月02日

上咽頭炎の治療

上咽頭炎の治療と鼻うがい

2013年9月、それまで少しづつ調整してきた声の出し方が「これだ!」って思えた日があった。
ところがそれをピークに、間もなく特定の高さが掠れるようになってきた。
喉からくる風邪をひき、声がかすれたり、出なくなったりすることも増えてきた。

2014年 多くのボーカリストが勧めてくれた、大倉山にあるボイスクリニックを受診
*声帯のふちに多少の変形があるが、深刻なものではない
*声帯に湿度を与えると良いので、お風呂に入った時に蒸気を吸いながらゆっくり声を出す
*喉の炎症を取る薬を処方 
という診断と指導。

この後一進一退を繰り返しながら少しづつ悪化しているような感じがしていて、時折歌っているときにも掠れを指摘されることがあった。
この期間、夫婦そろって家族の死別、入院、生活の問題などが一気に押し寄せたこともあり、ストレスもある、と自分に言い聞かせながら、果たして声は戻っていくのだろうか、と漠然とした不安の中にいた。

生活が落ち着いた2017年、トリオのレコーディングをしよう、と決心。
ひょっとしたらこのまま声が出なくなっていってしまうかもしれない。とにかく今の声を残しておきたい、そんな気持ちで。
そして声の問題もできる限り解決して、今のベストの状態を作りたいと思った。

そんな時にボーカリスト出口優日さんが上咽頭炎という病気の存在を教えてくれた。症状に思い当たる節があり、いくつかの病院を当たるうちに、「ボイスケアクリニック」を持つ品川のクリニックに行き当たった。

2017年3月 品川ボイスケアクリニック 受診  
音声のテスト、(強さ、レンジ、息が声になる効率などを様々な声を出すことでテストする)、内視鏡での声帯の診断
結果:上咽頭炎 上咽頭は外気を最初に受け止める部分なので、ウイルスなどで炎症を起こしやすい。これが慢性化している
     声帯の変形は前回大倉山で撮った写真と比べても進んでいないが、上咽頭が全体に炎症ではれぼったくなっている
症状:炎症によって声帯を潤すために分泌されている体液の粘度が上がり、べとべとした状態で声帯にからみつく
     乾燥によって声帯を潤す体液が足りず、オイル切れでエンジンを回している状態になっている
という説明。なるほど、わかりやすい。声帯の変形が進んでいないことにはホッとした。

上咽頭炎とは?

上咽頭炎の治療を受けることを決める。治療はシンプルで、1週間に1度、患部に薬を塗る。(ルゴール塗る感じ。場所はもっと上の、鼻とのどの境あたり)これを2〜3か月続ける、というもの。
ただし、痛い、らしい....。先生曰く、「プールの中で鼻に水が入ってツーンとする感じ」

その日に受けた1度目の治療は。。。。痛かった。綿棒をキュッと押し付けた瞬間にちょっとやけどしたような痛みで涙があふれてくる。
綿棒には出血した跡があり、ひりひりする痛みが3時間くらい残った。ネブライザーをして治療終了。
慣れるまでは夜も声を使う現場はなるべく避けたほうがいい感じ。翌日にはまったく影響なし。

生活の注意点としては
5分声を出したら一口水を飲む(乾いた状態で声帯を使わない)
大きな声、ささやき声をださない
一日2回、鼻うがいをする
粉っぽいもの、刺激物を避ける
タバコ、厳禁! 特に喉の水分を急激に奪うことがとても悪いのだそうだ

驚いたことに、2回の治療を受けたところで声の掠れが改善してきた。早い!

4月のレコーディングは完治とはいかないけれど、治療前よりずっといい状態で臨むことができて、それから10月までは少し間が空いたりしながら通い、11-今年1月までは気合を入れて週1回、きっちり通った。痛みは強い日、弱い日があり、全体としては徐々に改善(綿棒についてくる出血の減少)しているとの診断。声も、掠れて出にくい、という場所がほとんどなくなってきた。声のエクササイズも怖がらず、以前のようにできるようになった。嬉しい!!

通ううちに、同じ症状の患者さんとも話す機会があり、多くの人が
声の出にくさは数回の治療で改善することが多いが、完全に治る、ということはないみたい... と話していた

今年2月初頭 再検査 炎症は治療前より改善。声のレンジも治療前より広くなり、声のノイズもない。
治療は、継続すると徐々に効果が薄れてくるので、声の掠れが改善したのであれば治療を終了、あとは半永久的に鼻うがいをすることで状態をキープしておく、という提案。高い声より低い声が豊かですね、っていうことで、これが私の声であるぞ、と納得、治療終了となった。
治療費はおおまかに、最初と最後の検査が1回8000円ほど、上咽頭炎の治療は1回520円。

約1年。痛い治療は少々憂鬱だったけれど、通ってよかった。
普段水をあまり飲まない自分の生活習慣の問題にも気づけたし、タバコがいけない理由も納得。

こちらの先生は、途中唾液腺炎の症状を相談した時には、知り合いの専門の先生の移動先の病院までサーチして、無料で紹介状を書いてくれた。内視鏡の写真も頼むと印刷してくれるし(これも無料)質問には丁寧に答えてくれた。
ただ治療をしてもらう、というよりは日々何に気をつければ声帯の状態をよりよく保てるのか、それを学べることがとてもありがたかった。

結局自分の体。病気だって体の冒険。いい旅でした。

さて、指導された鼻うがい、個人の感想としては、とても良い。
喉からの風邪をひかなくなった(風邪のひき端に来る喉の違和感自体がまずない)。
喉の奥の空間が広がったような感じで、声が響きやすくなった(力を入れなくてもよい)
ので鼻うがいについてご報告。
posted by Alligator Natsuko at 17:33| 神奈川 ☀| Comment(2) | メンテナンス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

鼻うがい

鼻うがい、私にはとても良いのだけど、勧めてみると「痛そう、怖そう」というリアクションが多い。

*「痛い」のは、水の温度と塩分の問題です
プールに入って鼻に水が入ってツーンとする、感じを想像していると思います。
これは、温度を35-7度、塩分を0.9%、要は体と同じにしてあげればしみません。むしろ、水が通っているのがわからないくらいです。
ここだけ注意してあげれば大丈夫です

*朝、夜(お風呂で)の2回が通常。風邪やアレルギーの時は一日4回まで (ボイスケアクリニックの指導)
あんまりやると、必要な常在菌も流しちゃうそうです

*私が使ってみた鼻うがいグッズ

1 ハナノア 専用の洗浄液 1回に使う液の量が少ない(20ml)
*冷たくてもツーンとしない
*洗浄剤は液体なので、持ち歩きには少々不便

2 ハナクリーンアルファ  お湯で洗浄剤(サーレ)を溶かして使う 1回300ml
*温度計がついているので、わかりやすい
*部品が多く、メンテナンスが少々面倒。分解してワセリン塗ったり、とか。

3. Neil Med サイナスリンス・キット  お湯で洗浄剤を溶かして使う 1回240ml
*シンプルな使い勝手 3か月ごとにボトルごと交換
*洗って乾かすだけ、メンテナンスが簡単

で、今は3を使ってまーす。
コツは
下を向いてエ〜〜って声を出しながらやること。初めは同じ鼻の孔とか反対から出てきますが、だんだん口から出てくるようになります。
終わったら首を左右に傾けて、残った水を自然に出すようにします。鼻を強くかむと耳に入るので注意。
水はしばらくしてから鼻から出てくることもあります。

手を洗うように鼻を洗って、なるべくトラブルのもとを減らしましょう、って考えてます。
posted by Alligator Natsuko at 17:31| 神奈川 ☀| Comment(0) | メンテナンス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする