2006年09月05日

「戦艦大和」

 クルーズに出かける直前、ライブに元海上保安庁の船乗り2人連れがやって来た。初めて会う人たちなんだけど乗り物と海と音楽の話は面倒な前置き不要。海上保安庁っていったらいまやモテモテっすねえ〜、いや〜ジャズもいいよ、こんどオレの船でやってもらおうかな〜〜、などと軽口を叩きつつ、盛り上がることひとしきり。かなりご機嫌さんになった一人が、ひょいと黒いカバーのかかった文庫本を差し出した。「今度会うときまで預けとくわ」こんどっていったって、いつになるんかいな、と思いつつ、こっちもご機嫌さんでクルーズの暇つぶしに読ませてもらいます、と受け取って帰って来た。

 翌日開いた本のタイトルは「戦艦大和の最期」。クルーズのお供にはぴったりと言うか、ちょいと不吉と言うか。でもお盆の頃は終戦記念日もあり、戦争とか、死とか、そういうことを思い起こす時。ふっと引き込まれるようにページをめくった。

 壮絶、な本だった。久しぶりに本を読んでガツンとやられた気分。戦艦大和に乗り組み、沈没した船から生還した数少ない乗組員の一人が終戦の直後に綴った、最期の出撃から救出されて戻って来るまでの克明な記録だ。まず圧倒されたのはその記憶の細かさ、確かさ。爆撃を受けている最中にすれ違った艦上での表情、その人となりを思い起こす様など、文語調の短い文なのに異様に生々しくイメージが浮かんでくる。沈没の直前に積んでいる爆薬が誘爆していくところなんて読んでいて耳の奥ががんがんして、たまらず乗っていた電車の窓の外へ目を向けたら風景が真っ赤に見えた。

 悲惨、と言ってしまえばそれまでだけど、それでも読んでよかった。どうすれば自分の「死」が意味のあるものになるか、みんな必死に探し求めていた。「戦争を美化するものだ」と戦後なかなかそのままの形では出版されなかったという本だが、戦争が美しいわけでは全くない。自分の意志とは関係なく「死」に直面させられた人たちがそれでも生きること、死ぬことに意味を見いだそうとする姿がすごいな、と思ったのだ。それを書き残してくれた著者に感謝せずにはいられない。

重ーい本です。でも力をくれます。
「戦艦大和」 吉田 満 角川文庫
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2006年07月18日

Wedding band@park hyatt hotel

土曜日は新宿パークハイアットホテルで結婚式での演奏だった。

ここのボールルームは「高砂」の真上がバンドスタンド、という造り。ここに4人編成のジャズカルテットで乗っかっている。この日のメンバーは私と海付(sax),ベースの土井ちゃんとドラムのえのちゃん。テーブルは鏡を使った四角いものでそこに背の高いカラーと言う花を生けてキャンドルで明かりを採っている。かなりcoolなレイアウトだ。

http://www.parkhyatttokyo.com/Facility/Banquet/ballroom.html
(この写真より、ずーっとかっこ良かったなあ)


新婦さんがフランクシナトラが好き、というのでNew York New Yorkで入場、という洒落たリクエスト。あとは全編ジャズの流れる、ニューヨークっぽいパーティーだった。ニューオリンズだともうちょっと下世話な感じになるんだろうけど..。

ジャズは自己主張しないといけない音楽のような気がしていたけど、ニューオリンズに行きはじめて、心地よい空間を作るためにジャズが存在する場面にたくさん出会った。空気が和んで、初めて同席する人同士がリラックスして話しはじめる、そんな時に演奏してて良かったな、って思う。そういう演奏を心から楽しめるメンバーと一緒にできたのもうれしい一日だった。

posted by Alligator Natsuko at 04:06| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々徒然 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月10日

ジダン退場で幕切れ...

6月を寝不足の毎日に引きずり込んでくれたワールドカップも今朝終わった。
延長戦の末6時まで、食い入るように画面を眺めてしまった最終戦。最後の話題がジダンの退場、っていうのはちょっぴり後味の悪いというか切ない幕切れではあった。なんで延長戦で、相手の選手に頭突きをしてしまったのかと思うけれど、よっぽど腹に据えかねることがあったんだろう。有終の美を飾るはずの大舞台の最後であんな行動に出てしまう、気の毒と思いつつあまりに人間臭い彼の行動に気持ちを引き込まれてしまった。
プレーヤーの気持ちはきっとプレーヤーにしか分からないんだよね。どんなに愚かでも。

お疲れさまでした。
posted by Alligator Natsuko at 16:49| 🌁| Comment(1) | TrackBack(0) | 日々徒然 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月01日

コンサート後の休日はやっぱりワイン

週末のコンサートが終わって延び切ったパンツのゴムの如きここ数日。前夜まで「明日どっかでかけよう!」と意気込むものの起きれば昼近く、遠出は無理かなあ、どうしようか...とりあえず、とホットカーペットなんぞ洗濯しているといつの間にか日も傾き...。結局いつもの通り、ワインを一本、それによさげなツマミを探しに商店街へ散歩に出る。代わり映え無いと言えばそれまでだけどやっぱり楽しい、夕暮れからの酒盛り。
 コンサートでの頂き物、一本はブルゴーニュの赤でもう一本は仏ソーミュール・シャンピニィ (Saumur Champigny)の赤。うれしいな��ルンルン。後者の方を開けました。近所の魚屋で仕入れたムール貝のワインバター蒸しと、ホタテのバターレモンソテー、エビとたこのバジルソース、豚肉と細いスパゲティのサルサソースあえ、フランスパンとハーブチーズ。こちらも頂き物の赤、ピンク、アイボリーの豪華なバラの花束を眺めつつ、コンサートのことを振り返ったり、「あれ、思い出したい!!」としばらく頭の中にメロディが渦巻いている曲を探り出したり。のんびりとした幸せな時間。さて、そろそろ週末に向かってネジを巻こうかな。
 
posted by Alligator Natsuko at 03:14| 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々徒然 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月14日

新宿春の楽しいジャズ祭り

残念ながら雨に降られてしまったけれど、今年もにぎやかなお祭りだった。普段会えない人にも会えたり、思い掛けない演奏に出会ったり。ほんとにフェスティバルっていいですねえ。
根っからのお祭り好きなので、本番だけじゃ物足りない。去年は前日の仕込みからやって、これが中学校の文化祭の準備みたいで妙にワクワクしたんだっけ..。ことしは仕事が入っちゃっててできなかったんだけどいつも通りPAやエレピを貸し出した。このフェスティバルが2000円という値段でできるのはこうやってみんなで機材を持ち寄り、ボランティアで音響を調整したり、会場を作ったり、というたくさんの「人力」があるからだ。演奏だけじゃなくそういう下準備にも参加しているとフェスティバル自体に愛着が湧いてきて、来年も再来年も続いてほしいと言う気持ちになる。こんどは秋だ!

ただ残念だったのがプログラムの間違いでSOUL FOOD CAFEの出番が一こま遅くに書かれてしまっていた。せっかく会場に来てくださったのに出番が終わってていて見られなかった方が続出。お互いにがーーっくり。もっと早く、本部に文句を言って訂正を大きく掲示してもらうべきでした。見損ねてしまったという皆様、本当にごめんなさい。
posted by Alligator Natsuko at 02:06| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々徒然 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月08日

出会うは難し、別れるは易し

晴天に恵まれた連休が終わり、雨模様の月曜日。幼い頃、夏休みを過ごした茨城でとても可愛がってくれた親戚のおばさんが亡くなってしまい、お通夜に出かけた。遊びに行くといつも台所からエプロン姿で迎えてくれた、遠い記憶の中とすこしも変わらない写真の笑顔に、忘れていた記憶が次から次へと浮かんで来た。
真言宗の導師の読経がゆったりと響く。この世での最後の時間を、人の声に包まれて旅だって行くのがとても幸せなことなのだ、とこのごろやっと分かるようになった。その言葉の中に「出会うは難し、別れるは易し」があった。家族として生まれ合わせることも、他人として出会うことも、奇跡的な確率で起こった縁。そして最後の時にお別れを言えることも。
posted by Alligator Natsuko at 23:42| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々徒然 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月23日

風邪の博覧会

気合いひとすじ、で何とかHubを終えて翌14日、奥村愛子さんのコンサートのサポートで札幌時計台に向かう途上、予想通りではあったが声がどんどんガラガラになっていく。しまいにゃ毒リンゴ売りのおばさん、に。ボーカリストのサポートにこんな声で行くのは心苦しかーーー、と思いつつももう、どうにも手の打ち様がない。辛いですなあ。翌日まで声はほとんど出ず。まあ、家の中は静かでいいかも..。
翌日から少しずつ回復と思いきや一進一退、なかなか体の冷えが取れず胸焼けが続く。体を動かしたいけど体が重く、喉がはってちょっと関節がうずく...なんて2、3日していたらいきなり発熱。熱が下がったら仕上げは頭痛。

ようやく本日午後あたりからほぼ回復。振り返ると笑っちゃうほど「全症状」が入れ代わり現れてくれたサービス満点の風邪君でした。
おかげで旅行記の続きはまだUPできず....。トホホ。。。すんません。

皆様もどうぞお気をつけくださいませ。
posted by Alligator Natsuko at 00:17| ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々徒然 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月30日

Louisiana1927-the Last Rose of the Summer

ニューオリンズではハリケーンリリーフのアルバムが相次いでリリースされている。その中の一枚、「Our New Orleans」はニューオリンズのミュージシャンハリケーン直後の昨年10月前後に録音したテイクを集めたものだ。
Dr.johnだのAllen Toussantだの、陽気なニューオリンズミュージックの奥にいつも潜んでいる悲しみが、滲みだすように伝わってくる、美しくて悲しいアルバムです..。

最後にRandy Newmanの「Louisiana1927」が入っている。ニューヨークに避難しているルイジアナ交響楽団との共演で、ハリケーンに見舞われたニューオリンズを最も今強く訴える力を持った曲だ。
ニューオリンズなんてよそに移してしまえばいいじゃないか、と言った政治家がいた。アメリカの一部と言うよりは南米の小さな島に起こった出来事、南部は長い間、そんな目で見られてきた。90年経ってもそれは変わっていなかった。1927年を歌った歌が今なお胸に迫るなんて、切ない現実だ。

「Louisiana1927」が終わった直後、流れはじめたのはNina Simonの歌う
「the Last Rose of the Summer」だった。曲のイントロで背中が凍り付いて、涙が滲んできた。Nina Simonがなぜニューオリンズの人に愛されるのか。忘れ去られて行くものに深く注がれる愛情が彼等の心を包んでくれるからに違いない。悲しくて悲しくて、暖かい。

偶然、この2曲を並べてリストに載せていた私のi tunes、ありがとね。
posted by Alligator Natsuko at 16:59| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々徒然 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月29日

時差ぼけ&カラシ菜

 戻ってはや一週間だけど、まだ時差ぼけ中。飛行機乗りをやっていた父に聞いたところ人間の時差調節能力は1日1時間だそうだ。ちょうどニューオリンズを発つ頃、あっちの時間に慣れて、また取って返してるのだから効率悪いなあ。それも夜9時頃、演奏してる場合は真っ最中、くらいに徹夜明けのような状態で頭がジーンとして耳が遠くなる。困ったものです。
 でもこのちょっと世界から遠のいちゃったような感覚が実は心地よい。もともと周りの出来事が不必要に気になる性分で、電車に乗ったり、人込みに入ったりすると妙に落ち着かないのだが、今は目標物以外に視線が行かない。音も入って来ない。横着と言えばそれまでだけど、なんとなく時間がゆったり感じられる。ニューオリンズ帰りはいつもこんな気分になれるたった1週間でこんなに時間や空間の感覚が変わるのも驚きだけど、今回はいつまで持つかな。
 後ろ髪ひかれること多けれど、帰って来て良かった!と思わせてくれるのが日本の八百屋。季節の移り変わりをあれだけ鮮烈に、当たり前に知らせてくれる場所はアメリカには少ない。いつもの八百屋をのぞいているとからし菜が一束90円で並んでいた。おお、マスタードグリーン。さっそく買って帰り、ハムの骨と一緒にコトコト煮込む。脂をすくいとり、味付けは塩だけ。御飯にかけるとニューオリンズお馴染みSOUL FOOD、「マスタードグリーン&ライス」の出来上がり。和洋、どちらに組み合わせても美味しい。今日はイカ大根に漬け物、納豆と一緒に和洋SOUL FOOD 対決!の風情。時々デパートで骨付きハムを切りながら売ってることがあるのでそのときはハムよりも、切り終わった骨を分けてもらうべし。マスタードグリーン以外にもキャベツや濃い緑の菜っ葉と煮るとニューオリンズ庶民の味になりまする。
DSCF0003.JPG
posted by Alligator Natsuko at 15:57| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々徒然 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月14日

Happy Valentine's Day

怒濤の週末を終えて寒さの緩んだ日ざしを吸い込んだ月曜日。こんなウフフなチョコレート、もらっちゃいました。Yoshikoちゃん、Mikiちゃん、ありがとう!
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ワニ、異様にリアルです。思うに上野動物園で売られている樹脂製ワニのレプリカと同じ型を使っているのではないか、と。ベアもちっちゃいのにとっても丁寧な仕事です。脱帽。
posted by Alligator Natsuko at 01:30| ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々徒然 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月08日

涙のやせ我慢

夫から聞いた話。昨日のこと。
夫が駅へ向かって歩いていると、見かけたことのある年配の男性がブロック塀に頭を押し付けて倒れかかっている。近くには彼がいつも持っている杖が投げ出されていて、夫は彼の方へ急いで近づいていった。その間にサラリーマン風の男性が一人、学生風情の女性が一人、彼の近くを通りかかったがまるで気付かないかのように通り過ぎていった。傷の治療中で走ることのできない夫は思わずその人たちに「おい!」と声をかけたが彼等は気付かぬふりをして通り過ぎていった。

 男性に近づいた夫が「大丈夫ですか」と杖を拾って声をかけると、その男性は「今、ここで草をむしっていただけなんだ、今やらないと夏にのびてしまうから」と答えた。それが、2人が無視して通り過ぎていってしまったことへの寂しさとやるせなさからのやせ我慢だということが、夫には痛い程分かったと言う。その気持ちが哀れで悔しくて、と夫は目を潤ませた。「通り過ぎていった2人は自分の親や祖父母がああいう状況になっていたらどう思うんだろう」私もその男性の気持ちを思い、92になる祖母のことを思い出したら涙が出た。
 
posted by Alligator Natsuko at 01:44| ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々徒然 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月02日

最高の贅沢

 29日にマルディグラで開いた「勝手に誕生会」ライブですっかり幸せな気持ちで師走を迎えている。
 バースデーケーキを作ってもらうのがこんなに幸せなことだなんて、忘れかけていた感動。40センチ四方もある箱から宝石みたいなケーキが出現、その上にお菓子のグランドピアノが載っていたのを見たときには初めてケーキを食べたときみたいにドキドキした。うれしくて涙が出そう。
 作ってくれたパティシェのJunpei君は店に冷蔵庫があるか、何時頃に持って来たらいいか、そんなことまで実に細かく気を使ってくれたのだが、ケーキを口に運んでみて、その理由が分かった。お店で切り分けた状態で売られるものとは全く別の物、と言ってもいい。スポンジと、クリームの部分の柔らかさと軽さが同じくらいなのだ。こんなスポンジケーキって食べたことがない。スポンジが柔らかいから、ナイフがすっと入ってきれいな断面になる。果物をすごくたくさん使っているから時間がたつと水分も出てしまうだろうし、何時間も置いておけるものではない。これがオーダーメイドのケーキの凄さなんだ...。その奥深さに感動。最高の贅沢をさせてもらっちゃった。
 幸せの理由は人の優しい気持ち、っていつも思う。このケーキにかけられた手間と時間、お客さんで来てくれただけでもうれしいのに、紫の手袋、フランスの石鹸、風月堂のクッキー、鍵盤柄のタオルなど、選んでくれている人の笑顔が浮かぶ素敵なプレゼント、そして忙しい中駆け付けて演奏してくれた愛するミュージシャンの仲間....全てが私の心をぽかぽかにしてくれている。こういう素敵な日があると、人生の中で出会えた全ての皆さんに心から感謝せずにはいられなくなる。そして生きていることに、感謝。
 ライブは秋のアフターアワーズ、といった趣。SOUL FOOD CAFE全員が汗だくでついていく羽目になったサトーさんの「A列車で行こう」Gatemouth Brown 遍、池上さんの「風流」を地でいく小歌に、Jamの若者が加わってくれたニューオリンズセッション、TpのMacky加わり[Water melon Man] Head hunters最新バージョンに「You've Got A Friend」まで、いつもよりさらに何でもありに拍車がかかったHappy jamだった。Hal斉藤さんが吹いてくれた「Body and Soul」は美しかったなあ...。こちらも最高の贅沢、でした!
posted by Alligator Natsuko at 02:52| ☁| Comment(3) | TrackBack(0) | 日々徒然 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月26日

11月ももうおしまい?

 一気に寒くなったと思ったけどまた穏やかな日が続き、冬への歩みがちょっと緩まったようなここ数日。
 イクスピアリのライブが終わってちょっと一息ついて後半へ...と思っていたのだけれど、気が緩んだのか、ライブの2日後、車で接触事故を起こしてしまった。へこみます。怪我はなかったけれど、自分で「ああ、ぼけっとしてるなあ、危ないなあ」と思っているのに防げなかった。緊張と弛緩の波が激しいのは中学校の中間試験の時にいつも腹痛を起こしていたころと変わっていない。こういう性格の深いところって変化しないものだとうなだれつつも妙に感心する。
 事故の後処理をかかえた次の週、今度は家族が大事ではないのだけれど手術を受けることになり、なんだか落ち着かないまま、トラッドジャズフェスティバルの週末がやって来た。盛り沢山だった予定に加えて予想外のことが重なってしまって、その日のことを大過なくやり切ることで精いっぱいの毎日だけど、大好きなこのフェスティバルだけは絶対ハッピーに演奏するぞ、と心に誓う。
 このフェスティバル、昼間の開催なので眠い目をこすりながら出かけていくのだが、会場に近づくとブラスバンドの音色が響き、普段なかなか会えないミュージシャン仲間とすれ違う。道行く人が「あとで見にいくよ!」と声をかけてくれる。今、「遠くなってしまった」ニューオリンズの空気が新宿3丁目にたちこめている。ああ、たまらない!いつの間にか最高の上機嫌。スキップしそうな勢いで演奏に向かう。今私が感じている幸せを、そのまま来てくれた人に手渡したい、そんな気持ちで一杯。SOUL FOOD CAFEで出演した土曜日のPit Innも日曜日の九州男も入りきれない程たくさんの人が来てくれた。うれしい!この日までに起こったいろいろなことはすっかり青空の彼方に消え去り、暖かい充実感が心の中に広がった。
 足を運んで下さった皆さん、ボランティア、事務局のみなさん、一緒に参加してくれた全てのミュージシャンの皆さん、本当にありがとうございました。(2006年の日程 春:5/13(土)@新宿文化センター  秋:11/11&12@新宿3丁目界隈)

 今月もあっという間に残りわずかとなってしまったけれど、びっくり高密度だった10/11月は改めてゆっくり振り返ることにしよう...。
11月の締めくくりは29日のBirthday jam。11月の最後にぴったりの楽しい夜にするぞ!と今からわくわく。ご来場おまちしております。
posted by Alligator Natsuko at 01:06| ☔| Comment(3) | TrackBack(0) | 日々徒然 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月01日

おでんの月末

 10月の最終日は久しぶりに何にもなく、おでんをコトコトと煮る。台所でゆっくり流れる時間は何よりの贅沢だ。ゆらゆらと立ち上る湯気の向こうに、ぼんやりとここしばらくの記憶を写し出す。
 どうして物事って重なってやって来るのだろう。9月の関西ツアー、10月のNew Orleans&シカゴへのツアーを控え準備に追われている8月の末、New OrleansがハリケーンKatrinaに見舞われた。堤防が決壊し、町の80%が冠水、という信じがたいニュースや映像が飛び込んでくる。仕事が手に着かず、まずは現地にいる友人、知人の情報をなんとか手に入れようとインターネットや電話であちこちに連絡する。チャリティーライブが決まって来る。そして自分自身もNew Orleansからシカゴへ回る日程を変更する必要があるのかないのか、それが分かるまで連絡をしては待つ。そんないつ寝たのか、起きたのか、思い出せないような日が続いた。いつもなら限られた時間の中でしなければならないことが重なると、自然に優先順位がついてくるものなんだけど、今回はどれも後にまわせないのだ。
 結局New Orleansへのフライトはキャンセルされ、シカゴへの直行便に切り替えることになる。今回は25人ほどの人と一緒にNew Orleansに行く予定だったのだがこちらのホテルもキャンセル。かなりしょぼくれそうな状況なのだけど、そんな暇すらない。10月に入ってアメリカンクラブでのNew Orleans救済コンサートで始まり、シカゴツアー、Yoko Noge&SFCライブ、気付けば10月が終わり、9月ははるか記憶の彼方。
 私のキャパシティの限界をとうに越えていたんだろう、シカゴの最終日に熱が出て、帰って来た週末に全く声が出なくなってしまった。物理的な忙しさは、今回みたいにツアーで、楽しく演奏しているときにはどうって言うことはないのだが、New Orleansの苦しみにどこかで共鳴してしまっている心のダメージがじわじわと体力にも響いて来たようだ。
 それでもYokoさんの運んで来てくれたシカゴの空気に大いに元気づけられ、ライブはどこでやってもとにかくハッピーだ。演奏ができる、と言うことが今何よりも自分を元気にしてくれる。
 おでんをつつきながら、「とらやの羊羹みたいに重くて濃い2か月だったなあ...」とぼんやり時計を眺めているうちに月が変った。11月は平和であっておくれよ...。
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2005年10月29日

オクトーバーフェスト

 28日は横浜のジャーマンインダストリセンターでオクトーバーフェストのパーティーだった。1990年に今は亡きTuba Fatsのバンドでミュンヘンへツアーに行ったのだが、ドイツ人は短い夏を「ビヤホール通い」に心血注いで楽しんでいた。その最後を飾るのがオクトーバフェスト。最近は日本でもあちこちでビール祭りイベントが行なわれるようになって来た。
 SOUL FOOD CAFEで演奏に行くのは3年めなのだが、今年は「日本におけるドイツ年」なのだそうで、主催者からリクエストが来た。「ドイツらしい編成で、例えばアコーディオンとかバイオリンとか入れて、ドイツっぽい音楽って、できますか?」「.........」さて、ドイツ。アイルランドとかフランスとか、イタリアなんかだとすぐにお国の歌が浮かんで来るのだけれど、ドイツとなるとぱっと浮かんで来るものがない。インターネットでドイツの音楽を検索してみると「ベートーベン」「シューベルト」でとつぜん「こぎつね」「かえるのうた」と来る。うーーん。ジャズの題材にしたいようなちょっとひねりのあるメロディーってのがどうもドイツにはあまり生まれなかったらしい。「かえるのうた」を輪唱してもサマならないしなあ...。というわけで自力での探索は早々に諦め、アコーディオン弾きを探すことにして幸い、アコーディオンの入る音楽全般に詳しい若林さんという奏者に出会うことが出来た。どうも「ドイツ音楽」というと、「ドイツビヤホール音楽」ってのになるらしい。ルーツだ、作者だ、関係無し。ビールが美味しく飲めればよろし。それはそれで潔いなあ。うちらはいい車とエンジンを作るから、音楽はキミ達、作んなさいよ、って感じか。
 アコーディオンのメロディーにNew Orleansジャズのリズム。がらっと雰囲気が変わりちょっとした村のジャズフェスっていう趣になった。そういえばドイツの人たちはなぜかNew Orleansのジャズやブルースが大好きだった。飲んで盛り上がりたいDNAが共通なのかしら。うーん、国民性、って深いわあ。
posted by Alligator Natsuko at 00:00| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々徒然 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月20日

(個人的に)祝!ブログができた!いや、できてしまった。

ブログを作ろう!と決心を固めて3日め、しばらく触ってみないと使い勝手の善し悪しが判断できない私、サンプルを見て自分にも使えるかな?といういくつかのブログサイトで自分ではてっきりサンプルのつもりで作っていた。ところがちゃんと「非公開」という状態を選ばないと作った直後にきっぱりと公開され、申し訳ないことに「こりゃなんだ?」と覗いてくれている人がいるのだ!ということに3日めの今日になって気が付いた次第。
タイトル&出来損ないのプロフィールで日記も書いていない状態を見てくれた人に時間の無駄をさせてしまったと思うと胸が痛む....。
というわけでノリの合いそうな、そしてタイトルと紹介だけのページに丁寧にコメントまで下さった人のいる3つのブログを同時に更新してみようと言うひょっとしたら無謀なことにチャレンジすることにした。無駄なことかもしれないけれど、とにかく「こういうタイトルで作ります」って宣言しちゃった訳ですから。なんかトホホな滑り出しですけど。
ピアノひいてる方が楽ですなあ...。そんなニューオリンズ狂のピアノ弾き兼歌うたいが久しぶりに再開した「Alligator's Talk」、今まで通り思ったことをショージキに書きますんで、おつきあい下さい。

posted by Alligator Natsuko at 02:17| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々徒然 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする